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2018年3月12日 (月)

破天荒

私の誕生月である二月に昨年12月から入院していた兄が逝った。

もう点滴だけになっていると聞き新幹線で駆け付け、ベッドの兄に「誰かわかる?」と耳元で聞いたら声にならない声で「昭子」と言ってくれた。

まだまだ意識があるのでスポンジで淡路島のオレンジジュースを唇にひたすと、それはそれは美味しそうにすすってくれた。

それから1週間後天国へ旅立った。

「破天荒」という言葉が弔辞でもとびかったが

兄の死とともに「破天荒」の時代が終わった、、、そんな気がする。

若いころ好きだった人が亡くなりお墓の前でバイオリンを弾いていた兄。

75歳を過ぎて船舶の免許をとり、行きたい、行きたいと言っていた屋久島に船を買い唐津の海から一人でのりだし、途中で座礁してしまったのが笑い話のようでもあり、いつまでも少年の心を失わない兄の最後の冒険でもあった。

兄が孫につけた名前は坂本竜馬の竜と勝海舟の海をとって「竜海」

。。。。。。兄の中には本当は野望、野心が内在していたのかもしれない。。。。。

6年生の時に兄がくれた文庫本がパールバックの「大地」。それからいろんな本を貰った。

私が本を好きになり、文学に興味をもったのは兄のおかげである。

こうしていつも何かを書いていようとさせてくれたのも兄のおかげである。

兄のような奔放で破天荒そのものは、時代とともに終わっていくのがどこか寂しい。

安全、安心を防波堤とするきちんとした生き方に変わってきたように思う。

そして親、兄弟がかけていく都度に故郷が段々遠くなる。。。兄を思い出しながら私はもう少しだけ無茶を承知な夢追い人でいたい、、、、、 と合掌。

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